熊本県護国神社で行われた「教育勅語奉読会」に参加しました。退職校長会会長の大森勲先生の奉読を拝聴した後に、大森先生から講話がありました。今回のテーマは「人の名前」。かつては南総里見八犬伝の玉に出てくる文字が多かったという話の後に現在のキラキラネームが紹介され、とんでもない名前の数々に衝撃を受けました。「勅語」に関しては、これを口語体で読めば読むほど、現在の教育問題におけるモヤモヤ感を一掃してくれるように思います。「朕惟フニ‥」という書き出しこそ明治の時代を思わせますが、家族、友人を大切にすることに始まり責任感、謙虚さ、知識、人格形成等の徳目が示してあります。何より注目すべきは国家を客体として突き放すのではなく、主体的にとらえ「正しい勇気をもって世のため国のために尽くそう」と述べられていることです。国民主権たる国家においてこそその意味は大切で、今なら「天皇陛下からのお言葉」ではなく「国権の主体である国民の総意」として読み換えるべきだろうと思います。この大多数の国民に向かって示す理念、理想があって初めてマイノリティへの心遣いが生まれるのだと思います。また熊本県民としてはこの勅語の起草に尽力した元田永孚(もとだながざね)の名前も心に留めておきたいものです。僭越ながら私も席上ご挨拶させていただきました。
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