image1image2ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は、日本での暮らしがスタートした島根県松江市や、晩年における東京での活動が有名ですが、明治24年から2年11ヶ月、熊本の第五高等学校において教鞭をとっています。今日は「ハーンが見た『熊本のこころ』」と題して「演劇+朗読+音楽」というスタイルの舞台を鑑賞してきました。そらもう「たいぎゃ」素晴らしかったです。心の底から感動しました。ハーン役兼朗読に俳優の浜畑賢吉さん。その他、プロの俳優さんと地元の方が脇を固め、怪談話では熊本県清和村の文楽チーム、アイルランド民謡ではアイリッシュハープが伴奏に登場するなど何とも贅沢な演出に唸りました。配布されたパンフレットには「極東の将来」と題するハーンの講演が掲載されており、「現在の極東は部分的にではあるが西洋の動きに左右される」と看破し、これに備えることを訴えています。国を変えれば現在の日本にもそっくり当てはまるような内容です。当時の五校は嘉納治五郎先生が校長を務め、会津藩士の教育者、秋月悌次郎氏が教壇に立つ等その登場人物の凄さには圧倒されます。ハーンの後任は夏目漱石大先生ですから、とにかく明治の熊本はすごいです。またハーンが書き残した文章によって当時の生き生きとした熊本の様子を知ることができるのも有難いことです。是非、再演をお願いしたいと思います。