image0image1image2image3image4熊本市もこのところコロナの数字が沈静化し、文化的なイベントが少しずつ復活しています。本日は熊本日独協会の例会並びに「日独交流160周年記念イベント」が開催されました。内容は次のとおりです。

❶講演「ドイツ人俘虜たちと熊本〜俘虜郵便からの眺め」講師:荻野蔵平副会長

❷レクチャー「歓喜に寄す~シラーとベートーヴェン~」 講師:吉田李佳理事

❸オンラインコンサート「ミュージカルとオペラのアリア」 提供:独メッツラー銀行

どれも素晴らしいものでしたが、興味深かったのは❶です。第1次世界大戦後、熊本の地に651名のドイツ人俘虜が収容され、国際法に基づききちんと処遇されたというお話でした。個人的に懐かしい映画「バルトの楽園」(「がくえん」と読みます)の紹介もありました。7ヶ月弱と施設の歴史は短かったのですが、将校には給料も支払われ、夕食にはビフテキ、カツレツ、チキンシチューなどの記録があり、菊人形展の見物にも行ったことが郵便物の中に書かれているそうです。また収容中に病死した水兵の方は熊本市内小峯官軍墓地に埋葬され、そのお墓は2008年、熊本日独協会の手で「日独友好の礎」として整備され今日に至ってます。地域には本当に豊かな交流の歴史があるもんだと感心した次第です。