実は、この事件、あまりにも社会常識を逸脱した話なので「説明不要」と考えておりました。ところが週が明けてみると、報道が一層加熱し、収まるどころか益々ヒートアップしております。メディアのコメンテーターの発言も「どっちもどっち」「たかがあめ玉に8時間も審議を止めるのは議会がやりすぎ。」「ここまでくるとイジメだ」と、緒方議員を擁護するものが一気に増加し、正直驚いております。

私は現場にいた当事者として本事件に至った経緯や事実を丁寧にお知らせしようと思います。

まずは緒方議員を通じて持ち込まれた今回の請願です。

本定例議会に上程された議案は59件、規則の改正や国に対する意見書等発議が11件。合計70件です。この中の8件が「請願」で、その内、実に7件が緒方議員を通じて提出されたものです。以下、その表題のみ掲載してみました。

❶平成29年請願第2号-熊本市議会は、議会(議員)と行政の関係のあり方を見直し、議会基本条例を制定し、「わかりやすく開かれた議会運営」の実現を求める請願

❷請願第1号-議会基本条例制定に向けた「検討委員会の決定」と「計画等の審議」を求める請願

❸請願第2号-自治基本条例第25条(情報共有)「市長等及び市議会は、市政に関する情報が市民との共有財産であることを認識し、これを市民に開示するとともに、積極的かつ迅速な提供に努めます」に基づき、請願の審議内容を請願者に積極的かつ迅速に提供することを求める請願

❹請願第4号-法令及び議会の決定に基づき、閉会中に委員会が継続審査を履行すべき義務を負うことの確認を求める請願

❺請願第5号-「町村議会の運営に関する基準」126「請願の内容が数項目にわたる場合で、内容が採択できる項目については、その項目をとりあげて、一部採択として採決することができる」に基づき、熊本市議会の請願について「一部採択」を取り入れることを求める請願

❻請願第6号-自治基本条例第25条(情報共有)「市長等及び市議会は、市政に関する情報が市民との共有財産であることを認識し、これを市民に開示するとともに、積極的かつ迅速な提供に努めます」に基づき、「会議録速報版」の作成とYouTubeによる録画中継の検討を求める請願

❼請願第7号-市民が提出した請願を委員会で議論もせずに継続審議にするのではなく、「委員会の審査独立の原則」に基づき、各委員が意見を出し合う実質的な審議を求める請願

 

以上の7件です。いずれも議会基本条例に関するもので、これだけの数を並べることも、その表題に込められた表現も、非常に特異な印象を受けます。一読して皆さんはどのように思われますか?