ワールドカップの1次リーグ予選を日本が通過し、決勝トーナメントへと駒を進めました。しかし対ポーランド戦で日本が取った「作戦」について、世界中で激論が交わされているようです。私はサッカーについては全く素人なので、その立場でしか意見が言えませんが、少なくとも監督がルールに従ってあらゆる状況の推移を判断し、その決断に基づいて選手が一丸となってプレイしたのは立派だと思います。全てを任された人たちが自ら考えて取った行動については評価すべきでしょう。私があの試合を見ながら、一番興味深く感じたのは「本来、点を取り合って戦うべきチーム同士が、ある条件下では戦わなくなる」という事実です。つまり「戦わない」ということで両者の利害が一致した、というとても珍しいケースだと思います。すでにトーナメント進出の望みがないポーランドは試合に勝利し有終の美を飾れたらいい、日本はたとえ敗れてもいいからトーナメントにさえ進出できればいい、相互に目標達成が保証されていたからです。これを国際環境に当てはめてみたらどうなるのでしょうか?国と国の摩擦を解消できる道がありはしないか、そんなことをいろいろ考えさせられました。